チェルシー vs サウサンプトン

吉田がキャプテンマークをまいて臨んだチェルシー戦。

日本人がプレミアでセンターバックでキャプテンマークってすごいことだと思う。

岡崎もすごいけど、吉田には日本人の新たな可能性を示してくれたことに感謝したい。

 

ハイライトは2か所

①得点シーン(前半48分)

アザールへのファールは残念だったが、あのシーンはアザールのすごさが隠れている。まずボール方向に走りながら、利き足とは逆の左足でターンできる位置における技術。

加えてトラップ時には吉田に体をぶつけるというより体重をうまく預けブロックしながら、トラップ後には素早く回転できる体幹と瞬発力。

結果、吉田のファールを誘い、FKをマルコスアロンソが決め、決勝点につながる。

そのFKのシーンについて分析したい。

キッカーは左利きのアロンソ、だが隣には右利きのウィリアン。壁が非常に中途半端で、結局アロンソが壁の外をまきゴールに突き刺す。

私もFKを蹴るが、壁は時として「目安」になる。僕は壁の上を超すFKが得意で壁を越えればだいたい決まる。その時は壁の頭の位置が「目安」になっている。

チェルシーには右も左も良いキッカーがいる。ならば壁を増やすか壁の位置を変えるしかない。あのシーンは壁の真ん中をあけてGKが見えるようにし、外からまかれるのを防ぐべきだったと思う。外からまかれて枠に飛ばされたらキーパーはノーチャンス。

※たまにロベルトカルロスのようなありえない軌道があるが、例外とする。

吉田はこのワンプレー(ワンファール)と後半に滑って転んだシーン以外は本当に素晴らしかった。シュートブロック率の高さでは群を抜いており、(ポジションの関係もあるが)22本打たれたシュートで1点におさえた要因となっていた。

それでもサッカーは残酷で、結局吉田の与えたファールが失点に直結し負けの原因になる。チームスポーツなので個人の責任にはしがたいが、ファンやメディアはそう見るのがサッカーの常。あそこで無理にファールしなくても良かったと私も思う。結果論だが。

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※写真はイブラとマッチアップ。顔の長さが競り合いの強さに直結

 

・ペドロのドリブル(前半28分)

センターサークルを過ぎたあたりから、左コーナーに向かっていくペドロのドリブルに思わず起き上がり、瞳孔が開いた。早送りのボタンを押したのかとさえ思った。

鬼のように細かいステップで、またぎ、キック、重心を変えるフェイント等、すべてのフェイントが凝縮されていたようだった。ドリブルテクニックの向上を願う人は一見の価値あり。

ネイマールやメッシ、クリロナもものすごいが、ペドロの細かいフェイントが好きだっと言ったら玄人っぽくなる。(またはルカ・モドリッチの右足アウトサイド)

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※写真はチェルシー入団会見。怪しい売人みたい。31歳のスペイン人。

 

先にサッカーの非情を書いたが、それでも真のファンやメディアは確信している。

吉田が堅守が強みのサウサンプトンでキャプテンマークをまき、これからも活躍していくことを。ブラウン管を通しても、ファンの拍手や溜息、歓声がサッカーの理解度と深さを物語っている。

そして年末年始も休みなく試合をしまくるクレイジーさが私にはたまらない。