17/18 セリエA ローマvsインテル
結果は1-1の引き分け。
内容はインテル優勢という印象だったが引き分け。長友選手の出場はなし。
この試合ではテレビのハイライトには写りにくいが、素晴らしいプレーがあったので紹介したい。
後半25分のインテル、ミランダ選手のプレー。ボランチの私が理想とするそれだった。
ローマはハイプレッシャーで前からどんどん取りにくる。後半25分、ミランダはディフェンスラインから後ろ向きで、センターライン付近の自陣側でボールを受けようとした。ローマの寄せも良く、奪われカウンターの餌食となりそうな瞬間、きれいに左側にターンし、相手を置き去りにした。ドリブルで運ぶかと思われたが、右足アウトサイドで出場したばかりのエデルに30メートル程のスルーパスを通し決定機を演出した。
ハイプレッシャーをかわし、右足アウトサイドでロングスルーパスを通せるテクニック。さらにいつ確認していたんだという視野の広さに脱帽する。
一瞬でピンチからチャンスを創り出せるのはボランチの醍醐味。ボランチの選手には必見のワンプレーなので、是非確認してもらいたい。
今回、考察したいのは、視野の確保について。
私自身も試合中に、見えてなかったのに、パスを通してるシーンが確かにある。味方の声が届いてる時もあるが、感覚でやってる時があると思う。何とも説明し難い。第六感と言うのか、結論が出ないので今後も考えていこう。
ジョアン・ミランダ・デ・ソウザ・フィーリョ。長い。
17/18 プレミアリーグ レスターvsワトフォード
2-0でレスターの完勝
個人的ハイライトは3点
・マレズの得点
後半アディッショナルタイムにシザースでかわし、ゴールにたたきこめる体力とテクニック。試合中に何度かボールロストするシーンがあったが、あれだけ仕掛けられる選手ならチームとしては想定内であろう。右サイドにはるだけでなく、センター付近で組み立てにも参加し、余人をもって代えられない選手となっている。加えて、守備にも奔走するようになっており、これからの活躍がますます楽しみ。
マレズはアディッショナルタイムにあれだけの余力を残している一方、岡崎は60分プレイヤーになってしまう。走り続け、スプリントが多いのはわかるが、ゴール前で余裕を持つためには、体力を残し、ダッシュを減らす工夫(ダッシュ時ではコントロールが乱れるので、予測して先に動き落ち着いてやるようにしていると遠藤選手が言っていた)が必要だと感じる。最近得点が取れていないので、二けた目指してほしい。
・マグワイアという選手
DF、194㎝、24歳、イギリス人、今期からレスターに加入。
とてもごっつく見えるのだが、足元の技術が高い。特にアウトサイドでのドリブルがうまく、スペースに持ち出して敵をいなすようにパスをさばける。
守備力も高く、レスターは素晴らしい買い物をしたと思う。唯一のピンチであったシーンもブロックでコーナーキックに逃げ、事なきを得ている。
いつ見ても外見とプレイの繊細さのギャップから笑ってしまう選手。
・レスターの進化
監督が代わって、いろいろな選手が試合に出るようになっている。毎回知らない選手がいるのがとても楽しみ。優勝したシーズンはほぼ固定メンバーで戦っていたが、今節はモーガン、フート、フックス、イボーラと主力選手がいない印象、でも勝つ。一昨年夢を見させてもらったように躍進を期待している。
マグワイア。アウトサイドのドリブルが武器。
流通経済大柏 vs 前橋育英 高校サッカー決勝戦@さいたまスタジアム2002
後半から、しかも一倍速で見たので、二点だけ気になった点。
・三本木選手(流通経済大柏)
顔も地味な感じで、最後の得点シーンのブロックなんかは、キャプテン翼の石崎君をほうふつさせるような、非常に好きなタイプの選手。
前橋育英のエースを抑えるために、試合中はほとんどスッポンマークをしていたような感じだろう。この手の選手は役割的に日の目をあびにくいが、頑張ってほしい。
・バックパス
もっとも違和感を覚えたのが、GKへのバックパスをしないこと。
両チームともにバックパスをするなら外にクリアーするように指導されているのか。仮にそうだとしたら特にGKの伸び代が狭まってしまうので、残念でならない。リスクをとってバックパスをすることが、魅力的な試合につながる。
海外サッカーではGKも足元のテクニックがあることが前提で試合が運ばれる。バックパスNG等と言ってられず、むしろGKからの正確なフィードがチャンスを生み出す。 一番好きなのはレスターのシュマイケル。いつも彼は狙っていて、とてもよいフィードをする。
三本木選手のシュートブロック。カメラマン素晴らしい。
17/18 リーガ バルセロナ vs レバンテ
結果は3-0でバルサの圧勝。
前半2-0でバルサは後半は流しているように見えたので、今から視聴する人は前半のみがおすすめ。最後のパウリーニョのゴールはおまけだけど、今期7点目はすごい。
ハイライトは前半38分のスアレスのゴール。
3つの素晴らしいテクニックが重なって生まれたスーパーゴール。
1、マスケラーノのフィード
退団を表明しているマスケラーノからの鋭いフィード。CBであのフィードができるのは素晴らしい。ピンポイントで30m程度のミドルパスをセルジロベルトへ通す。的確な読みとフィジカルの強さで何度もピンチを救ってきたマスケラーノの姿を見れなくなるのは残念。
2、セルジロベルトのダイレクトボレー
クロスではあるが、マスケラーノからのボールを受ける前に中を確認し、インサイドに正確にあてスアレスへ通す。対峙するDFもノーチャンス見逃すしかない。
3、スアレスのボレー
セルジロベルトの鋭いクロスを足元に止めることはできないので、バウンドしてしまったが、胸で少し前に押し出し、DFが寄せる前に高い打点でボレーシュート。ゴールバーにあたりネットに突き刺さるというすさまじいコース。
この記事があったが、誇大表現としか言いようがない。実際に周りにいたのは4人~5人でボールを保持していたのは1秒から2秒である。
あの状況で奪われず浮き球でラキティッチにパスを送れる瞬時の判断は天才としか言いようがないが、正確に表現してほしい。
とにかくバルサの強さが目立った試合で、今期はリーガは決まりじゃないかと思わせられた。
ベンデレ、コウチーニョと200億で買うのをみていると、レアルのような感じがしてきて、カンテラ育ちを応援したくなる。
17/18 プレミアリーグ アーセナルvsチェルシー
期待通り白熱のノーズロンドンダービー。結果は2-2。
60分以降に4点が入る最後まで目が離せないエキサイティングな展開。
アーセナルの攻撃シーンから考えてみたい。
基本的にはエジル、サンチェスが中心となり、ラカゼット、+αという選手で構成されている。
特にエジル、サンチェスはお互いが大好きなようで、パス交換が頻繁に行われる。
テレビで見ていると、パス交換するタイミングが予測できるが、
実際にディフェンスする側からすると取りきれないのであろう。
要因は、エジルの神出鬼没さ。豊富な運動量でどこにでも顔をだす。
両者とも高いテクニックで乱れたボールでも正確にコントロールでき、ドリブルをしても奪われない。
この2人の能力の高さに周りの選手が追い付いていないのが、毎回アーセナルの試合をみて感じる事。
ラカゼットもポストプレーで貢献することはあっても、自身の得点も少ないし、もっと警戒されるためには、ジルーのような決定力や存在感を求めたい。残念ながらジルーはケガで離脱中。
またボランチのジャカはミドルレンジの一発はあるが、スムーズなパス回しや裏への飛び出しをもっともっと伸ばしてほしい。
そういう意味では今節のウィルシャーの得点はアーセナルの今後の躍進に期待を抱かせるのに十分な一撃。
ケガなくシーズンを全うしてアーセナルにチャンピオンズリーグの出場権をもたらしてほしい。
一方チェルシーの攻撃。
今節はモラタとアザールの2トップにし、セスクファブレガス、マルコスアロンソあたりが絡んでくる。
アザールは単独突破ができ、パスも出せる、絶対的な存在。
モラタは今節ブレーキ。決定機を3本は外していた。1本でも決めていれば勝利できた。
それでもポストプレー、突破、高さとモラタが入ることでチェルシーの攻撃力は上がる。
控えには、ペドロ、ウィリアンとコンテ監督好みの小粒だが、スピード、ドリブルに優れる選手がいる。
マルコスアロンソの攻撃センスは秀逸でFKだけでなく、今節はニアで利き足とは逆の右足で合わせる得点もあげている。
今節終了時点では総得点はチェルシー41、アーセナル40と差はないが、失点は12もアーセナルが多い。
データからするとディフェンス能力が両チームの結果を左右しており、アーセナルは運も味方につけ引き分けられたという印象をぬぐえない。
それでもアーセナルサポーターの私は、たまにみせてくれる完璧なまでのボールポゼッションから爆発的な得点力に期待をしてしまう。
先日のリバプール戦のような。
セレッソ大阪 vs 横浜Fマリノス 【20180101 天皇杯決勝】
海外サッカーと比較すると日本サッカーはまだまだ追いつかないと痛感した試合。セレッソの良さとあわせて考えてみたい。
・海外サッカー(主にプレミア、ブンデス)と日本サッカーの比較
①ボールを奪った後のつなぎ
スピード、正確性がなく、簡単にボールロストをするシーンがあまりに目立つ。低い位置でつなぐことはリスクになるし、クリアーが最良の選択肢になるケースもあるが、簡単に失うシーンが多くて残念な気持ちになる。リスクをとってでもつないでいくようにしないと、観客が自発的に拍手を送るような魅力的なサッカー、ひいては日本サッカーの発展はないのではないか。得点シーンにカウンターがないのもうなずける。
②ボールロスト後の対応
特にセレッソのFW陣(清武と柿谷が特に)に感じることだが、フリックパスやドリブルをしかけて奪われた後が淡泊。一応追っかけはしますが、、、というようなフリーランニングにみえる時がある。彼らのテクニックは相当なものだが、結局試合を決める活躍をしたのは山村であり、水沼というおとりやポストプレーをフリーランを率先してやるタイプである。
・セレッソの良さ
③バランス
②のFW陣のようなテクニックに優れているタイプ、ソーザ・山口のような中盤で汗をかくタイプ、水沼のような運動量が豊富でシュートが打てるタイプ、山村というオールラウンダー、試合には出ていなかった今季大ブレークした杉本。この前線のバランスの良さがセレッソを2冠にもたらしたという印象を受けた試合だった。同時に日本サッカー発展の課題を見えた試合でもあった。
今年はW杯イヤー。あの試合を見た後では海外組に頼らざるを得なくなるのは、致し方ないという結論に至った。ハリルから絶対的な信頼を得ている山口蛍も、普通のパフォーマンスであり、意外性や驚きはいっさいない。チーム内の決め事もあるのだろうが、攻撃に参加できないボランチに魅力を感じない。リスクになるかもしれないが、中村憲剛を使ってほしい。守備にそなえるためと言って、守備専門のボランチを置くという弱気な策をとらないでほしい。
レスター vs ハダースフィールド
バーディが不在でも明らかに格上の戦いを演じているレスター。結果は3-0。
群を抜いたテクニックを見せたのは1G1Aのリヤド・マフレズ。
・53分の得点シーン
オルブライトンが放り込んだ山なりのクロスをダイレクトインサイドボレー。
ディフェンスがいて見えにくい状態で、逆のサイドネットに抑えて蹴りこめるスキル。ディフェンスがさわれないことを前提に振りぬいていると思うが、あの美しい弾道はそうそうお目にかかることはできないと思う。
・60分のアシスト
レスターお得意の高速カウンター。自陣ペナルティエリア手前で奪って、岡崎→マフレズ→スリマ二とお手本のようなカウンターアタック。マフレズにつないだ岡崎の視野の広さ、マフレズのファーストトラップとループシュートも秀逸。
・68分のトラップ
シュマイケルのゴールキックを左足でトラップしてバックパスをするという何ともないプレイだが、そんなプレイをみたことない。あそこまできれいにうまくうかして、まるでそこにディフェンスがいないように。
他にもディフェンスに体を預けてさりげなく難しいボールを収めるスキルは、特に見習いたい。チャージを受けることをわかっていてそこまで嫌がっていない。細身のドリブラーに多いケガもほとんどないと思う。
優勝したシーズンほどの輝きはないが、どこから引っこ抜かれてもおかしくないレベル。レスターに在籍し続けてほしいと切に願うが、あの細身から繰り出される左足はどこにいてもチェックしていこうと思う。